太白ありのまま舎は30年近く前、まだ医療的ケアという概念がなかった頃に進行性筋ジストロフィー患者によって構想された施設です。
難病ホスピスというのは、かつて教会で病気やけがをした旅人をケアし、再び旅に戻れるようにしたホスピスケアに由来します。すなわち日本で言う「ホスピス病棟」とは違います。
たとえ人工呼吸器等の医療的ケアが必要であってもなくても、全ての「難病・障害」の人の、自己実現に向けた準備の場となることを目指して作られました。
しかし、実際にはその夢が叶わず、重度化重症化の中で最後まで過ごされた方も少なくありません。
医師の配置と24時間の看護体制を維持し、現在も設立の理念の実現を目指しています。
障害者支援施設難病ホスピスケア太白ありのまま舎
ゼネラルマネージャー(施設長) 白江
重度の難病や障害を持った方々が、自己決定に基づき自己実現できる場として、最後までその方らしい生活が出来るよう支援します。
当施設では、余暇活動支援として以下の活動をスタッフ、ヴォランティアの方と共に行なっております。
尚、実施日は都合により変更される場合があります。
生活介護 9:00~18:00 / 施設入所支援 18:00~9:00
尚絅幼稚園・コーラスグループ「ぶどうの会」コンサート等受け入れや、夏祭り、市民文化祭での車椅子ダンスの発表・きままに書く会の書道作品の展示等などを行っています。
地域活動の窓口として、ヴォランティアや小中学校の職場体験の受け入れの実施・見学を希望される方、団体の受け入れ等も行います。
スタッフの新人歓迎会・年末の忘年会などを開催し、日頃心身の疲労が溜まっているスタッフのリフレッシュ・交流を行っています。
入居者活動委員会の様子①
入居者活動委員会の様子②
コミュニティ委員会の様子①
コミュニティ委員会の様子②
医的ケア小委員会の様子①
医的ケア小委員会の様子②
ケアの質向上委員会の様子①
ケアの質向上委員会の様子②
スタッフの人員確保が難しい現在、入居者の重度高齢化に伴い、スタッフが少ない中、より一層のケアの質の向上が求められております。
入居者の方々には日々、ご迷惑をおかけてしておりますが、スタッフ一人ひとりがしっかりとケアスタッフとしてのプライドと責任を持ち、業務にあたっております。
入居者のケアとは、決して楽な仕事ではありません(仕事というものは楽なものではありませんが)。日々、業務に追われ、気力、体力、精神力がとても必要な仕事でもあり、自分が思い描いていたケアスタッフから現実が大きくかけ離れている仕事かもしれません。
しかし、この様な中、入居者からケアスタッフに対しての思いやりや感謝の気持ちを伝えられた時の感動は他の職種では味わう事の出来ないものでもあります。
また、スタッフ同士が意見を出し合い、助け合いながら新しい事にチャレンジ出来るとてもやりがいのある職場です。
今は人員が少ない為一人ひとりに掛かる負担が多く、排泄介助等の基本的な生活介護のみで一日が終わってしまう現状にあります。
今は体力的にも精神的にも余裕が無い状態ですが、スタッフの事を心配してくれる入居者の方の声にはげまされることもあり、今後、入居者の方のやりたい事を応援出来る様な環境になればいいなと思っています。
スタッフの人数が少なく、入居者の皆さんに負担をかけている事も多々あります。そのような中でも笑顔を忘れず、日々の些細なコミュニケーションを大切にしながら入居者と関わっています。
スタッフ間でも、時には愚痴を言い合いながら、どうすれば毎日のケアをより良いものにしていけるか話しあいながら仕事をしています。
リーダーは入居者、スタッフの声をもとに、太白ありのまま舎で皆が心身ともに快適に過ごせるよう、各セクションと連携を図っていく役目があります。お互いの意見がぶつかり合ったり、良い案があっても状況的に難しく実現出来ない事があり悩むこともあります。
しかし、責任者同士や各セクションとの連携が上手くいって入居者の生活が良い方向へと変わっていったと感じた時には、非常にやりがいを感じます。立場やセクションの垣根を越えて、この場所で過ごす事を楽しみながら働ける環境を作っていきたいと思います。
ケアスタッフ体制が整わない中、入居者・ご家族の皆さんにもご協力を頂いています。ご家族が来舎された時の近況報告、ご家族と一緒に過ごす時間を持てるサポートを心掛けています。
入居者ケア体制の見直しもあり、変則勤務等により入居者の方の状況把握・業務連絡等の情報共有が難しい中でも、出来るだけ顔を合わせて口頭でのコミュニケーション・連絡ノートの活用により、連携を図っています。
他セクションとの連携を行い、安心して過ごして頂けるケアを行っています。
入居者とスタッフお互いが安全で安心出来るケアを目指して、常に学ぶ姿勢を持って取り組んでいます。
出勤した日は担当の入居者と5分でも良いので関わる時間を持っていく。廊下ですれ違った時にも立ち止まりコミュニケーションを心掛けています。
C・Dブロックの入居者がユニットを超えて交流できる機会を持っていきます。またアクティヴィティスタッフと連携し、日中活動においての関わりも深めていきます。
入居者のILPについて、担当スタッフが中心となり、ご本人が「どうしたいのか」を汲み取り、意欲を引き出していくサポートを行っていきます。入居者ご家族来舎時に、近況やご本人の要望についても情報提供していきます。
入居者の高齢化・重度化が進んでおり、大きく体調を崩された入居者・生活状況が変化した入居者の方もいます。入居者一人ひとりの状態にあったケアを提供していきます。
夜勤体制の安定と確立(24時間体制)と日中の強化
太白ありのまま舎の進行する病を持つ入居者も安心して生活出来るよう、医療の充実を主たる目的として設置しています。
胸部X線検査実施・体調不良時の診察、加療、処置・インフルエンザ予防接種の実施
定期薬の処方・定期受診の実施
救急処置、加療、病院紹介・事前かかりつけ医の確保
進行性疾患をもちながらも最後まで生活の場で過ごしたい、という入居者の希望に沿う為、ケアチームと連携をとりながら難病ホスピスとしての機能を果たしていきます。
・看護計画作成
・ケアスタッフへの医療的ケアの講習・指導
・夜勤者健康診断の実施
・腰痛検査の実施
・インフルエンザ予防接種の実施
・体調不良時の診察、加療、処置
栄養マネジメント計画に基づく、入居者個々への支援の実現・日常的な「食」に対する個別支援を行います。
楽しむ食事の提案・カフェの実施等
外部利用者については、ご本人の気分転換と安定した日中活動のサポートを提供し、また、ご家族の介護負担の軽減を図ります。
01玄関から入ると、ホールが見えます。
皆さん集まって何か行われているようですが、どこに行けば良いのでしょうか・・・。
「おはようございます」というと、右手の事務所から誰かきました。
02入居者の方やご家族、ヴォランティアさんなどの出入りの際に、入りやすいように事務所は奥になっています。初めての方には分かりにくくてすみません。
03感染予防のためにうがい・手洗いをお願いします。
04それでは、初めにメディカルルームからご案内します。
医療的ケアの必要な入居者の方も多く生活されているので、看護師は、24時間体制で勤務しています。
管理者の医師以外にも内科・神経内科・耳鼻科・歯科・皮膚科・嚥下専門の先生他、多くの方に診察頂いています。
05次はマイホールをご案内します。
今日はOT(作業療法)を行っています。
入居者の皆さんがやりたいことを基本に、絵を描く、大人の塗り絵、アイロンビーズなど行っています。楽しみながら、機能訓練をして頂いています。
年末恒例のカレンダー作り。アイロンビーズはキャラクターが人気です。もくもくと絵を描き続けるお二人。
06マイホールの隣のユアホールです。
毎週火曜日は、選択メニューを実施しています。普段給食で召し上がる機会の少ない、ラーメンなどの麺類が人気です。
栄養士による調理実習やカフェも行われます。
毎年12月はさとう宗幸さんによるコンサートも行われています。どちらのホールも地域に開かれたイベントや研修会等にも活用しています。
07マイホールから増築したACT(アクティヴィティ)ホールに向かいます。
アクティヴィティは日中活動を表しています。
渡り廊下を通ります。入居者の方の共同作品が飾られていますね。
08ACTホールに到着しました。
日中活動として、毎週火曜日~土曜日は在宅で生活されている障害のある方々もご利用されています。
※メニューとしては、カラオケ・ボッチャ・風船バレー・ゲーム・散歩など日によって様々です。
09在宅からの外部利用で来られる方用の玄関です。
こちらの玄関から入ればすぐにACTホールです。
10OTに参加した2階の入居者の方がエレベーターで居室に戻っていきます。
長方形で、ストレッチャー(寝台)も乗ることが出来ます。
11入居者の方々が生活するフロアに来ました。
4ユニットに分かれており、写真のデイルームも各ユニットにあります。
入居者の方が朝は8時、昼は12時、夜は18時から食事を召し上がる場所でもあります。
居室は全室個室です。
12ユニットのBブロックは18室中、12室に中央配管設備があり、喀痰吸引・酸素吸入を使用することができます。
入居者の方も重度の障害をお持ちで、常時痰の吸引・経管栄養・人工呼吸器装着を必要とする方が多く生活されています。
車椅子もリクライニング式の介助専用の車椅子の方が多いです。
131Fの浴室です。1Fは入浴用のストレッチャーで、寝たまま浴槽に入るシャワーバスが2台あります。
近年入居者の方々の障害の重度化・重症化によりストレッチャー浴の利用の方が増えています。
月曜日・金曜日または水曜日・土曜日の週2回入浴していただいています。
14ランドリー(洗濯室)です。
よく見て頂くと洗濯機が床より低くなっているのが分かります。
車椅子の入居者の方がご自分で洗濯するのに丁度良い高さです。
また洗濯機は個人宅で洗っているサイズのもので、一度に大量に皆さんの洗濯物を洗うのではなく、個別対応できるようにと小型にしています。今日もどなたか洗濯をされているようです。
15居室に来ました。
居室は部屋のタイプによって、大きさが若干違います。居室の大きさは約11.4~11.7㎡です。
各居室に共通で、洗面台・収納スペースがあります。
暖房は床暖房・夏場はエアコンを中心に居室毎に温度管理が可能です。
※写真は北側の居室で、各居室内にトイレが設置されています。
手前の引き戸がトイレです。
162FにあるPTスペースです。
太白ありのまま舎では、身体的な機能訓練を行い、今ある機能をどれだけ維持して生活して頂くかを基本に、理学療法士による訓練を行っています。
移動の大変な入居者の方は、居室で機能訓練を行います。
172F浴室です。
上写真のリフト浴での入浴・介助用椅子での入浴など、入居者の方の身体の状態にあわせて入浴方法でケアを行います。
※写真は青森ヒバの浴槽です。
22年の歴史を感じる趣きが・・・あるように思います。今後リニューアルを検討中です。
182011年の東日本大震災における長期停電の経験から、ソーラー蓄電システムを導入しました。
写真は屋上のソーラーパネルで、蓄電した電気は医療的ケアの必要な方が多く生活するBブロックを中心に使って頂けるように、専用のコンセントがあります。
太白ありのまま舎の雰囲気・設備について感じて頂くことが出来たでしょうか?
百聞一見にしかずと言いますので、是非一度見学にお越しください。
お気軽にお問い合わせください TEL.022-281-1200
障害者支援施設難病ホスピスケア太白ありのまま舎(旧太白ありのまま舎)
〒982-0252 宮城県仙台市太白区茂庭台2丁目15-30
TEL.022-281-1200 FAX.022-281-1555 Email.arimama@beach.ocn.ne.jp